乳腺と涙の意外な関係(女性が泣き虫な理由)

涙

人はなぜ泣くの?

「涙 人はなぜ泣くのか」日本教文社 (1990/07) の著者であるウィリアム・H・フレイ博士が、映画を見た人から採取した涙と、玉ねぎの刺激により採取した涙の成分を比較するという研究をしはったんやて。

そしたら、『感情で流れた涙』の方が、タンパク質の濃度が高いという事を突き止めたんよ。
おんなじ涙でも、タンパク質の量が違ってたんやな~

また、フレイ博士は、タンパク質の他に、

  • 『ACTH』という副髄皮質刺激ホルモン濃度
  • 涙腺及び涙の中の乳分泌ホルモンである『プロラクチン』濃度
  • 脳内神経伝達物質である『エンドルフィン』濃度

も調べはって、それぞれの物質が『感情で流れた涙』の中に、多く含まれているということが分かったんやて。

ACHT(副髄皮質刺激ホルモン)

『ACHT(副髄皮質刺激ホルモン)』は、ストレスと戦うホルモンで、ストレスに反応して副髄皮質を刺激するんやて。

刺激することで、ストレスの抵抗力を高める『コルチゾール』などのステロイドホルモンの分泌を促すんよ。

コルチゾールは、よくストレス物質なんて言われるけど、このコルチゾールが増えすぎると、免疫細胞が弱まるんやて。
せやから外に出したほうがいいんよ~

ストレスによって出来る『ACHT』が、『感情で流れる涙』の中に多く含まれていたちゅうことは、泣くことで、ストレス物質が外に流れ出て行ったということになるんやな。

そうか!せやから泣いた後って、なんだかスッキリした気分になるんやな~

どんどん泣いて、ストレス物質は流したほうが良いんよ。

泣くのは我慢したら、あかんで~

プロラクチン(乳分泌ホルモン)

プロラクチンは、女性が妊娠・出産した時に特に関係あるホルモンで、乳腺を発達させたり、乳腺からお乳を出す働きがある、ホルモンなんよ。
それが、目の涙腺にもあって、涙の分泌と涙腺の発達を促す働きをしてるんやて。

妊婦
この、プロラクチンは、男女共にあるもんやけど、元々持っている基準量が違うんよ。
どれぐらい違うかというと、

プロラクチンの基準値 
男性・・・3.6~12.8ng/ml
女性・・・6.1~30.5ng/ml

な、全然違うやろ~

女性は成長期(思春期)を境に、男性の1.5倍の量に増えるんやて。

女性は、妊娠すると母性本能が増えるからかな~
喫煙者が妊娠した途端に「タバコ吸いたくなくなった」とか、妊娠して「顔つきが変わった」「穏やかになった」「ゆったりした音楽を聴くようになった」なんてことがあるんよ。

赤ちゃんの手

タバコ吸う人って、タバコ吸うことでイライラを沈めてるとこがあるやろ~
このプロラクチンが妊娠時に増えることで、精神的に安定するから「吸いたくなくなる」んかな~

ドライアイは煙草の煙に要注意!なんよ

ま~種の保存の意味で、妊娠時にお母さんが穏やかじゃないと、お腹の中の子どもに影響するからね。
ホンマ、妊娠・出産時はお母さんにストレスかけたくないな~

で、男性よりも元々このプロラクチンが多い女性は、涙腺が発達しとるから、男性よりもすぐに涙が出やすいんやな~

『涙は女の武器』なんて、よう聞くけど、すぐに涙が出やすい女性はいろんな意味で本能的に守られてるんやな~
せやから、涙が出えへんドライアイはヤバイのだ~!

ちなみに、参考まで

女性が涙を流す時の感情は、「 悲しみ(5割) 」「 喜び(2割) 」「 怒り(1割) 」なんやて。
以下、「 同情 」「 心配 」「 恐怖 」の割合の順で続くらしいよ。

エンドルフィン(脳内神経伝達物質)

エンドルフィンは、ストレスによって生じた苦痛を軽減してくれる脳内モルヒネ的な脳内化学物質なんよ。

脳内で自然に作られるモルヒネで、脳内麻薬とも呼ばれているんやて。
モルヒネの6.5倍の鎮痛作用があるんよ~

せやから、痛みや悲しみなどを和らげたりしてくれる力は絶大や。
鎮痛作用だけやなくて、脳の活性化もしてくれて、精神的ストレスの発散・解消にも効果があったり、免疫細胞を強くしてくれるんやて。

エンドルフィン すごいな~

ジョギング女性
涙の中やないんやけど、運動して汗かいた後って、みんな「あ~すっきりした」ってゆうやないか~

汗かいて、スッキリしたなんて、運動オンチなeye子としてはあんまりピンとこないんやけど、適度な運動の後はこのエンドルフィンが脳内に増えるんやて。

せやから、運動の後はスッキリ爽快感になれるんやて~

このエンドルフィンは、多幸感や陶酔感も感じさせてくれて、エンドルフィンが出ることで「なんか気持ちいいな~」みたいな気持ちにさせてくれるんやて。

『感情で流れた涙』の中に『ACHT』や『プロラクチン』や『エンドルフィン』がドバ~ッと増える事で、ストレス発散・解消ができて、逆に気持ち良くさせてくれるなんて、なんとも涙はありがたいな~

女性は昔から『泣き虫』とか『すぐ泣く』とか言われて、からかわれる事もあったけど、それもこれも、『プロラクチン』が男性よりも多いからやって事がわかって、スッキリしたわ~